汎用性の高い本なので、コンサル入社前に流し読みしておくと役に立つと思います。
後にも書きますが、入社数年目の人もあえて「ざっと」宝探しのように読んだ方がいいです。
2014年ラーニングエリート企業200社中第1位(米国の人材育成最高責任者向け情報誌「CLO」)に輝いた、世界最大規模の陣容を持つアクセンチュア。
同社組織・人材戦略の第一人者が、社外のトップビジネスマンや社内のコンサルタントたちの能力開発に活用してきた「成長のルール」を始めて解禁したのが本書です。
通常は10年かかるスキル習得を3年で得られる同社の育成の仕組みに基づいたノウハウがわかります。(amazon紹介ページより)
本書の特徴・・・一般論ではあるものの、そこに価値がある
テーマごとに、コンサル従事者としての教訓が書かれているタイプの本です。
コンサル従事者からすると「そりゃそうだよね」ということがほとんどですし、あげられている事例・エピソード(「毎日1%でも成長すると複利で〇倍」「パラダイムチェンジの例としての逆さ日本地図」「石切り職人になにをしているのか尋ねる」)に特に目新しいものはありません。
ただ、本書の項目の網羅性は非常に高く、このレベルのことを「当たり前のこと」と思えるようになることがコンサルの第一歩だと思います。
とくに第5章「人間関係構築力を磨く成長のルール」は、コンサル入社数年たった今だからこそわかる「社内外への心配り」が伝わってくるよい章です。
読後の感想・・・コンサルは人間が商品という原則を振り返りさせられた
在庫も商品も持たないコンサルは人材が唯一の資産…というのは各ファームともに内外に出しているメッセージです。
ひるがえって、内部にいるコンサルはどこまでそれを理解しているのか。
もっといえば、我々コンサルどこまで「人間が商品であることを痛感している」のかは、まだまだと思わざるを得ない状況があります。
毎日人間として成長するだけでなく、その成長がお客様への付加価値向上につながっているか(人間として商品性が上がっているか)は、こういう基礎をしっかり述べた本を通してたまに振り返ったほうがいいなと思わされました。
(以前書いた記事。コンサルは、人の心のスキマを埋める仕事でもあります…)
innovation-losstime.hatenablog.com
誰におすすめか・・・入社後数年目の人にあえて薦めます
コンサル入社前くらいの人におすすめですが、あえてコンサル数年目の人が読むのもいいと思います。
ぱらぱら見てると「当たり前じゃん~」ってなると思いますけど、数ページに一度はハッと振り返りになる教訓が見つかると思いますよ!