イノベーションのロスタイム

ファーム勤務のコンサル から、アラフォーの独立コンサルになりました。

(コンサル中途入社考)30歳超えての中途入社はあまり勧めない

自分自身、コンサルに30を超えて入社し、数年が経過しています。

いまや30台中盤となり、なかなかの高年齢層になってきたと自覚しています。

そんな私が、自らを振り返って「30超えての中途入社は、結構きついな~」と思うことがありましたので、書いてみました。

30中盤~後半くらいで、入社年次が数年のコンサルの現状ってあまり情報が手に入らないと感じていたんですよね。

 

前提として、「30台前半で、ジュニアクラス~アソシエイトクラスへの未経験転職」を想定しています。

※いわゆる管理職(プロジェクトリーダー・パートナークラス)への転職はまた話が違うので割愛します。

 

身体的なしんどさ

これは一般的によく言われてますね。

最近は各社で労働時間是正が進んでいるとはいえ、往々にして労働時間が伸びがちな業界であることには変わりません。

特に直属の上司が、「疲れを知らない、頭脳も体も24時間ハイテンション」(大体新卒プロパーでプロジェクトリーダーまで最速で昇りつめた人に多いタイプ)な方になると、深夜に打ち合わせが設定されたりとなかなか消耗します。

私は 33歳くらいからかな、徹夜がまったくできなくなったんですね。

仕方なくする日もあるんですが、次の日はまったくもって最低の仕事ぶりです。

コンサル入って最初の数年って、どんなに効率よくやったところでキャッチアップに時間がかかるんですよ。調べもの、スライド作成、議事録作成、お客さんへの調整メール作成(地味に大変)とか。気づくと結構な時間たってるし、いわゆる仕事術で時間を短縮しても、空いた時間で資料の読み込みを進めたりしてしまう。

数年もすると、手の抜きどころというか、重要度の高いポイントが見抜けるようになるのですこし肉体的には楽になるのでうが、そういう「不可避的に肉体がきつい数年」は、正直20代後半までに終わらせておいたほうがいいかな、と思います。

 

精神的なしんどさ

事業会社とコンサルとで、精神的なプレッシャーに大きな違いはないと考えています。

ただ、精神的重圧の「種類」が違うと思うんですね。

「昨日までまったく知らなかった業界の人に、価値あることを言わなければならない」というのは、コンサル特有のしんどさだと思います。

この重圧は当然新卒であれ、コンサル中途入社のボリュームゾーンである「20台後半くらいの人も全員味わうものです。

しかし30以降の中途は特にこのしんどさを体感することになります。

というのも、お客様から見れば年齢や所作から相応の経験を積んで見えるわけですから、「それなりに経験のあるコンサルタント」という期待値が高いんですよね。

先週入社したばかりなのに、社内会議でも、クライアント会議でもなにか価値のあることを言わなければならないプレッシャーが凄い。

(このあたり、うまいごまかし方がないわけではないですが、本稿では割愛します)

 

それでもなお、コンサルへの転職価値はあると思います

とまあ、しんどいという理由から30歳以降の中途入社を否定的に書いてきました。

しかし上記を理解したうえで飛び込むだけの価値はあると考えています。

事業会社では味わえない、コンサルをやっててよかった!と思う瞬間が必ず来るからです。それについては別記事でゆっくり書いていこうと思います。

肉体的・精神的につらいことは不可避なわけですが、それゆえに「自分の体を守るために、仕事をどうやって効率的にするか」「お客様からの高い期待に応えるため、どうやって付加価値をつけていくか」を24時間意識することで、飛躍的に成長ができます。それは、コンサル業界以外でも必ず役に立つことです。

 

最後に、いまコンサル中途入社組でしんどい思いをしている方へ

そして、いま中途入社1年くらいのコンサルの方々の中には、さぞつらい思いをしている方がいると思います。少なくとも私はそうでした。

毎日胃腸は痛むし、自分の頭の良さに限界があることを痛感させられるしで、週に一度は「もう辞めよう・・・」と思う日々でした。

いまも、根本的な問題が解決したわけではありませんが、何とかそれなりにコンサルタントとしてやっていけています(プロモーションもうまくいきました)。

 

あわない仕事を無理に続けても仕方はないのですが、それでも科学的な努力を積むことでどんな人でも、人様から対価の頂けるコンサルタントになることができると思っています。

しんどいのは当然と思って、お互い頑張っていきましょう!業界の片隅から応援しています!