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イノベーションのロスタイム

新規事業創出に関わる30代中盤・元外資コンサルが、仕事とそれにからめた遊びの話をします。

映画「ナイトクローラー」感想~意識高い系の行き着く先は。

映画

意識高い人を嘲笑うかのような映画です。

この映画の主人公は、分かりやすいほどのサイコパスです。

「仕事は責任を持って遂行すべき」
「ライバルは排除すべき」
「会社は利益を追求し、つねに規模拡大を志向すべき」…
言ってることの一つ一つは、さほど変なことを言ってないんですね。

行動原理は間違ってないのに、その結果は鬼畜の所業になってしまっている。

主人公は努力家で、「自分はこれらをビジネス・セミナーで学んだ」と力説します。
いわば、「意識高い人」です。

でも意識高い行動を積み重ねると、そこにはライバルの事故死体や不法侵入や、事実の捏造、窃盗、セクハラが積み重なっていく。
面白い逆接だな、と思います。

まるで、今も自己啓発だのに必死になる我々の行き着く先がこうだと言われているような、そこはかとない不気味さがあります。

世の中のビジネスマンは、主人公の成り上がりストーリーに多少は共感するはずです。
そこには、結果への飽くなき努力と追求、そして分かりやすい成功が描かれているから。
そして共感すると同時に、居心地の悪さを感じるでしょう。
そこには他人を省みずに成功を求めることのグロテスクな結果が横たわっているからです。自分もどこかで、無自覚にこんなことをしでかしているのでは?と思わされるからです。

この矛盾をうっすらと感じるからこそ、この映画を観る働き手は、主人公をクズだとバカにすることも、尊敬することも出来ない宙吊りを味わいます。

 

極めて現代的な主人公設定と言えるでしょう。
島耕作なんか読んでるよりも、よほど今のサラリーマン、フリーランスの生きづらさと居心地の悪さ、そして自らの意思で状況を打開するサバイバルの面白さを描いていると思います。

意識高い自分を笑い飛ばせる、ビジネスパーソン映画です。
コンサルみたいなプロフェッショナル職の人や、フリーランスで生き抜こうとしてる人には必ず刺さる何かがあるはずです!

 

ナイトクローラー(字幕版)

ナイトクローラー(字幕版)

 

 ↑私はAmazonビデオで仕事の合間にサクッと見ました!

 

(おまけ)
そして画面全体を支配する、アメリカの美しい夜の描写だけでも見る価値ありです。


『ナイトクローラー』特別映像


このオープニング観た瞬間に、「これは絶対に面白いヤツ!」という予感があり、まさにその通りでした。