イノベーションのロスタイム

新規事業創出に関わる30代中盤・元外資コンサルが、仕事とそれにからめた遊びの話をします。

国交省のモーダルシフト施策は新規事業の見本!

国土交通省と海運…というと、何だか遠い世界のイメージですし、イノベーションという印象もあまり感じられませんが、それを覆すようなニュースです。

【海上輸送ガイド】平成29年度・海事局予算案 モーダルシフトを促進 新規荷主が利用しやすく | 輸送経済新聞社

ざっくり記事を要約すると、以下がポイントになります。

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記事のポイント…新規事業の見本みたい

・(概要)国土交通省は、モーダルシフトを目的とした新事業を進めている

  ※参考:モーダルシフトとは(内航海運新聞社)

モーダルシフトとは、トラックによる幹線貨物輸送を、「地球に優しく、大量輸送が可能な海運または鉄道に転換」すること(上記サイトより)

・(施策の背景)トラックドライバーの慢性的な不足から今後の運輸が危ぶまれており、輸送の生産性向上を目的としてモーダルシフトの促進が進められている

(施策の内容)海上輸送に必要な情報の一括情報検索システムを構築する

・(施策の目的)新規荷主(荷物を送りたい人)が、陸上運輸ではなく海上運輸をもっと活用してもらうようになること

・(施策の解決課題)新規荷主にとって、海上運輸は陸上運輸と比べて「ダイヤや荷物の空き状況が検索しづらい」という課題があり、それを解消している

・(施策の実現手段)システム内容の検討→実証実験→最終的に民間運営で業界横断的なシステムを運営する

…なんだか、新規事業のお手本みたいな内容ですね。

解決すべき社会課題が明示されており、解決のための道筋も明快になっている。

「ビジネスモデルキャンパス」がしっかり埋められそうですね。

 

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 (参考:ビジネスモデルといえばコレ、の名著)

今後の詳細化に期待!

懸念事項があるとすれば、プロセス面ですね。システム検討のワーキンググループに誰が出るのかとか、「民間運営でシステムを運営」はハードな入札合戦になりそうだけど、そのベンダー選定はだれがやるのか…とか。

今後追って詳細が公表されることを期待しています。

 

なんにせよ、大きな社会課題の解決にあたっては、どこかで行政と民間が組んでいかないといけないフェーズに行き当たります。

これが掛け声に終わらず、ぜひ根本的に解決したかったユーザー課題の視点からぶれずに検討が進んでほしいものです。

そして本当に荷主にとって使いやすいシステムになっていくことを望むばかりです!