イノベーションのロスタイム

ファーム勤務のコンサル から、アラフォーの独立コンサルになりました。

【読書】「紀州のドン・ファン」~自らの性(さが)を知ることが幸福

ある老人が交際していた27歳の女性に数千万円を盗まれ、話題を呼んだ「和歌山の資産家」事件。その老人がまさかの自伝を出して、さらなる話題になっている。

 

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

 

自己紹介がいきなり笑わせてくださいます。

直に会えばわかってくださると思いますが、私は傲岸不遜な男ではありません。それどころか小柄でひ弱で小心者で、人様を怒鳴りつけることもしません。腰は低いと思いますし、ただ腰を動かすのが好きな小市民なのです

そして彼は自らの人生を振り返り、こう総括する。

いい女を抱くために、私は金持ちになった

あまりにストレートな言い切りに、思わず目を引かれた人も多いのではないでしょうか?

で、私も引かれました。とはいえ、その内容に賛同するってことではありません。

自分のモチベーションを、ここまで明け透けに語れることの潔さに惹かれるものがあったからです。

「社会に貢献したいから」とか「こういう人の悩みを解決したいから」という動機づけが間違っているとか、ましてやきれい事だとかいう気はありません。

ただ、「いい女が抱きたい」というただそれだけのモチベーションで駆動している人がいたって当然だし、もう少しそういう話が世にあふれてもいいと思ってはいます。

ベンチャー界隈だと、露骨に金目当てみたいな話は基本回避されます。

「金一発つかんで、あいつらを見返してやるんです」なんてインタビュー、あまり見ませんよね。ストーリーとして美しくないと、ファンディングやチーム集めが難しくなるからでしょうか。

でも本当は、そういう人が一定割合いていいはずなんです。どんな動機であれ、作ったプロダクトやサービスが誰かの課題解決になっていれば、それは必ずヒットし、誰かの役に立ちます。 

そして、明け透けな、わがままな、露骨なモチベーションによって成功した事例は、必ず同じモチベーションを持つ人を勇気づけるのではないでしょうか。

それによって少しでもベンチャー界隈に才能ある、そして野心ある参画者が増えるほどエコシステムは活性化するのではないでしょうか。

・・・と、やや脱線しましたが、本書はそうした起業のもうひとつの真実(流行りの「オルタナティブ・ファクト」) を告げてくれる魅力的な自伝です。

 

 肥溜めにビジネスヒントを得る

彼はコンドーム訪問販売で一財産をなすわけですが、その発端となったエピソードも秀逸です。

仲間と鉄屑を探していた彼は、肥溜めに大量のコンドームが捨てられているのを発見します。

 関口が肥溜めをかき回している私を見て、声を掛けてきました。 「こりゃあコンドームですよ。こんなにあるんですね」 「馬鹿か、そんなもの汚いだろ」  呆れたような表情を浮かべた彼は、さっさと爆弾探しのために去っていきました。しかし、私は違うことを考えていたのです。肥溜めにこれだけの量のコンドームがあるということは、エッチはしたいけど子だくさんにはなりたくないという時代になっているのだなと想像したのです 

単なるゴミの山から、コンドーム大量消費時代を予見するという、良くできたエピソードだと思います。

また、彼は避妊具を訪問販売するという前代未聞の事業を起こすわけですが、とうぜん上手くいかないことの方が多い。

神様だって、スクイズを見逃す

営業努力がなかなか報われないことを、彼は特有のユーモアで表現します。

汗水垂らして頑張ればお天道様は見ていてくれる、とは古くからよく言われることですが、実社会がそんな単純なものではないことくらい、賢明な読者の皆さんは当然理解されていることでしょう。お天道様が地球で暮らす六十数億人の一挙手一投足をすべて見きれるわけがありません。野球でスクイズサインを見落とすように、お天道様も見逃しチョンボをしているはずです。

ユーモラスな表現でありながら、どこか運など突き放した、徹底的にドライな文章ですね。

「神などいない、無駄な努力しても意味はない」と言ってるわけですが、「神様だってスクイズを見逃す」という表現には、それに加えて「神様だってミスくらいする」という、諦念にも似た人間理解がにじみ出ていると感じました。

 

自らの性=さがを知り、行動すること

この本は一事が万事この名調子が続くので、全く飽きることがありません。下手な「私の履歴書」よりも読ませるキャラクターの強さがあります。

彼は徹底して「自分はいい女を手に入れたいから仕事をしている」というスタンスを最後まで崩しません。

そこには、ぶれなき自己理解があります。自分はこういう人間なのだから、こう生きるしかない、という諦めであり、不退転の決心です。

自らの性=さがは、重い十字架にもなりますが、同時に自らにとって幸福とはなにかを教えてくれるものです。

彼は自らの性を知り、それに殉じている。

その試行錯誤の日々は、彼が世間の評価などとは無関係に、幸福であることを教えてくれます。

本書は同時に、見栄や他人の評価にとらわれがちな我々を「お前は本当にそれがしたいのか?」と問われているようでもあります。

 

とりあえず、綺麗事のつまった凡百のビジネス書を吹き飛ばす良書です!

「肥溜めに金塊を見いだし、いい女を手に入れることを最優先にした男の七転八倒サクセスストーリー」を前にしたら、日々の小さな悩みなんて吹き飛びますよ‼

 

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

紀州のドン・ファン 美女4000人に30億円を貢いだ男 (講談社+α文庫)

 

 

 

「微狂いにして、最強の人」トランプ

いま時の人であるトランプ。過去に彼のゴーストライターだった人が、トランプの実像について語っています。

wired.jp

この記事、日に日に化けの皮がはがれてきているトランプの「虚言症」な一面について実体験から語っています。

多くの米国人はトランプのことを天才的なビジネス感覚をもった、口は悪いが憎めない大物実業家だと思っている。これこそ、シュウォルツがつくり上げたトランプ神話だ

・・・

トランプは口を開けば嘘をつくのです」とシュウォルツは言う。「わたしの知る誰よりも、彼は、いついかなるときでも自分が言うことはすべて本当であるか、あるいは少なくとも本当であるべきだと信じてしまう能力をもっているのです

・・・

シュウォルツは警告する。「もしトランプが大統領に選出されたら、自分たちの利害を代表してくれると信じて投票した人々は、トランプに間近で接した人ならすぐに気づく重大な事実を知ることになるでしょう。この男は自分以外の人間に少しも興味がないのだ、と

上記記事より引用 トランプのゴーストライター、良心の告白 « WIRED.jp

 上記を引用しながら思ったのですが、トランプは虚言癖のある人…そして、平山夢明の言葉を借りれば「微狂い(びちがい)」の人なのではないでしょうか

あげられた特徴が、ことごとくソシオパスで、他者とのコミュニケーションが断絶しています。

innovation-losstime.hatenablog.com

上記記事でも引用した箇所ですが、平山氏は「コミュニケーションを無視する側が常に勝利する」としています。いわゆる、「無敵の人」状態ですね。

 

人と人とがコミュニケーションをとるとき、そこでトラブルがあると、善性の高い人は相手を理解しようとする作業に入るんだよ。

でも、それがキ〇ガイ相手だと、一方通行。だから善意の人は負けてしまう。

誠実な人間、約束を守る人間が幸せになれる世界じゃないんだよ、日本は。

むしろ、奴隷認定されちゃう。

(「華麗なる微狂いの世界」第4章より ※本文は〇印の修正なし)

 ただしトランプは、上のWiredの記事でも指摘されていますが、本人にはうそをついているつもりは全くないんですよね。

ソシオパス(社会病質者)にとっては「今自分が考えていること・感じていること」がすべてであり、真実である。

それを否定する目の前の人間こそが、しゃらくさい嘘つきで、正義をもって叩き潰さなければいけない相手である。

はたからみるとまったく首尾一貫していないけど、本人の中では完全に背骨が通っている。

だから「勝ち続ける」…現実に勝つ場合もあるし、嘘が高じて法律的・ビジネス的には後退を強いられることもある。だけど、本人の中では相手がずるをしている設定になっている。だから自分は被害者であり、本当の意味では負けていない。

 

(50~60前後のオーナー社長に比較的こういう思考の人が多いイメージですが、まあこれは生存バイアスなのかもしれません。どうでもいい余談だけど、「あれを最初に作ったのは俺だ」ということを言いたがるのもこの世代の男性なんだけど、これは世代論なのか、地域特性なのか、ちょっと考察が足りない・・・)

 

かくしてトランプ(的なおじさん)は最強になる。

その裏側では、膨大な数の誠実なビジネスマンたちが、コミュニケーションコストをドブに捨てて無駄な戦いを強いられている。契約を裏切られたり、朝令暮改な命令を受ける形や、身に覚えのない恫喝を受けることによって。

 

この世界に生きようとすると、トランプ的なもの、との戦いは避けられない。

まっとうな敵は怖いが、その戦いによって得られるものは必ずある。

だけどトランプ的なものとの戦いというものは、虚言と恫喝と、自分だけに見える妄想を見て殴りかかってくる相手というものは、勝っても負けても激しく消耗する。

 

ベンチャー回りの戦いなんでほとんどそんなことばっかりだ。

化かしあい、業績のフカし、やりがい搾取、奪い合いが当たり前のように行われている。(もちろん、健全な競争も激しく行われている)

 

だけどそんな戦いを生き残りつつ、微狂いなるダークサイドに身を落とさずにやっていきたいからこそ、こうしてわが身を戒めるようにブログを書いている。

(まあ、こんなブログ書いてる時点で少し身を落としているのかもしれないけど…)

 

ベンチャーがますます増えているこの数年に、トランプがアメリカの頂点に立ったことが不思議とどこかでリンクしている気がして、こんな長文になってしまいました。

 

とりあえずWiredの記事は、読めば読むほど「ソシオパスあるある」として面白いよ!!

トランプ自伝―不動産王にビジネスを学ぶ (ちくま文庫)

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 ↑これがシュワルツ氏がゴーストライターしたという自伝ね。

そういえばこれ、大学生の時に読んでた記憶がある・・・けど、内容は良くも悪くもフツーのビジネス本で、トランプに期待するアクの強いエピソードはそんなになかった記憶が。

【読書】『華麗なる微狂いの世界』~この世は狂った者勝ち?ソシオパスと成功者

ビジネスも「この世の中、狂ったモン勝ち」なのか!?

基地の外にいる人を語らせたら随一の小説家、平山夢明のエッセイ集最新刊「華麗なる微狂い(びちがい)の世界」が出ていた!

  

華麗なる微狂いの世界

華麗なる微狂いの世界

 

 

相変わらずの平山節が炸裂したナイスな一冊です。大変に人を小ばかにしたような表現が続くのですが、平山エッセイの魅力はそんなでたらめな文体の中にキラリと光る心理が潜んでいることです。

 

人と人とがコミュニケーションをとるとき、そこでトラブルがあると、善性の高い人は相手を理解しようとする作業に入るんだよ。

でも、それがキ〇ガイ相手だと、一方通行。だから善意の人は負けてしまう。

誠実な人間、約束を守る人間が幸せになれる世界じゃないんだよ、日本は。

むしろ、奴隷認定されちゃう。

(「華麗なる微狂いの世界」第4章より ※本文は〇印の修正なし)

こことか「コミュニケーション能力」の前提部分を語ってますよね。

コンサル業界でも、たしかにコミュニケーション能力は重視されます。それは「Qに対してAで答える」みたいな基礎から始まって、「相手の要求を構造化して示してあげる」みたいな応用編まである。

ところが、「そもそもコミュニケーションを取る気がない相手」と向き合うと、新卒コンサル君なんかはショートしちゃうんですね。または私みたいに、中途だけど妙に四角四面な人なんかもこういう相手に苦労しちゃう。

お客さんにも、社内にもコミュニケーションが断絶した相手というのは一定数います。

「そもそもまったく違う議論の前提を押し付けてくる上に、譲る気がない」

「そもそも出したい結論が一つだけ決まっているらしく、ディスカッションが成立しない」

「だけど妙にイキオイはすごいから、こちら側(自分含む)が完全に気圧されてる」

みたいな状況、オーナー社長やたたき上げでコンサルのパートナーに昇りつめたタイプとかに多いです。

 

自分の周りを見渡しても、「成功したソシオパス」が多い

普段は気さくで触れ合いやすいけど、ふとした瞬間に「まったく会話が成立しない」ことが判明してしまう。新卒君(ひとくくりにするのもあれだけど)をメンタルで通院させてしまうのは社内外問わずこういうシチュエーションです。

こちらも四角四面に正論をぶつけようというわけではないけど、そもそも相手側にこちらを理解しようという姿勢がないことが分かると、人はけっこう消耗しちゃうもんです。「この人、人の話なにも聞いてないし、今後も聞いてくれないんだな・・・」と。

(ちなみに私は十二指腸を痛めました・・・)

 

じゃあそういう人が社会人としてだめなのか、というと少なくとも客観的にはそうじゃないんですね。上にも書いたように、社会的地位はかなり高い人が多い。

「人の話を聞かないくらいじゃないと、上に行けないんじゃないか?」と悩んだ時期もあるくらいです。

個人的には、そうとは信じたくない。他者とのコミュニケーションを断絶してなんらかの成功がえられても、それは持続的な状況ではないと思うからです。

ただし、数多くの基地の外にいる人を見てきた平山氏は言い切ります。

 ハッキリ言います。この世の中、狂ったモン勝ち。

「成り上がり」じゃなく、「キチ上がり」を目指して

みんな、キチガイになろうぜ

(同書)

 ・・・ここまで言い切られると気持ちいですね。

社会的なサイコパス=ソシオパスが成功しやすいと断言している。

 

この世は狂った者勝ち、ならばどう生きようか

じゃあ自分も狂っちゃうぜ!狂わなきゃ損だもんな・・・とはならないよね。自分の場合。

だから、せめて自分を無にするスイッチくらいは身に着けておくといいだろう。

まともに相手すると、自分の論理回路がショートしちゃうくらいなら、一回OFFにしておいたほうがいい。

前頭葉と反射神経だけで会話をこなし、「ああ、なんかとんでもない人と会話したな」くらいの感覚だけが残るように自分を鍛えていきましょう。

(まあ、無駄なスキルだからさっさと逃げるのが本当はいいんだけどね)

 

・・・そんなことを考えさせられるほどに、人間のうっすらとした狂気について面白おかしく考察している本です。

もしかしたら、下手なビジネス本とか、コミュニケーション本を読むよりも仕事の役に立つかもしれない。

自分がちょっと真面目で、周囲とどうあわせていいかわからない若者には、特におすすめ!!

 

華麗なる微狂いの世界

華麗なる微狂いの世界

 

 

 

「スパースモデリング」と「イシュー思考」

「スパースモデリングを意識して仕事してみたら?」

この間先輩から受けた指摘が、面白い表現だったのでまとめてみました。

 

その時はけっこう半期の振り返りみたいな感じで、長めに指摘をもらってたんですね。

概略すると、私の改善点というのは以下にまとめられる。

 

・なにかを考察するにあたり、十分なデータをそろえようと「しすぎる」

 

これ、痛いところ疲れたというか、思い当たる節があるんですよ。

自分の仮説構築に自信がないから、まずデータをがさっと眺めて、何かいい仮説はないかという探し方をしてしまう。

 

でも先輩に言わせれば、お客さんの課題や、その解決方法を考えるうえで実はそんなに十分なデータはいらない。所与の少ないデータからでも十分仮説は構築できるだろうし、裏付けがどうしても必要な時だけデータを要求すればいい。

そのほうが時間も手間もかからず効率が良い。

 

…そうした内容の指摘を、先輩は次のように言ったんですね。

「スパースモデリングを意識して仕事してみるといいよ」

「…はい(何ですかそれは?)」

 

スパースモデリングとは「少ないデータから本質を抜き出すこと」

 

japan.zdnet.com

 

詳しくは上記の記事を読んでほしい…というか、かなり難しい記事で実は半分も理解できなかったのだけど、自分の理解はこうです。

・スパースモデリングは、ごく少ない、スカスカの(=スパースな)データで、何らかのモデルを作ろうとする行為である

・データからどのような示唆を得るか、という目的に立った時に、必ずしもデータが立地である必要はなく、必要最小限のデータでそれを達成しようとすることが重要である

(統計の専門家に怒られそうな要約だけど、仕事訓ということで許してほしい)

 

面白いなとおもうのが、これって「イシューからはじめよ」でも同じことが書かれてたんですよ。

 

アプローチ① 変数を削る

関連する要素が多過ぎて、結局のところ何が肝心の要素なのか、何が決め手なのか、そもそもそうしたものがあるのかすら見えないことがある。

「世の中の消費」や「自然における各生物の役割の関係性」などのテーマがその典型だ。  たとえば、「ツイッター」「フェースブック」などのSNSサービスが商品購買行動にどのように影響しているか、それはどんな数字を見るとわかるのか、普及にあたっての閾値のような数字が存在するのか、それらはどのようにかかわり合っているのか、そうしたことを理解したい、と仮定しよう。

すると、あまりにも要素が多く、すべての相関を取るようなアプローチは難しいことがわかる。仮に運よく数字を取ることができて何らかの情報の経路が見えたとしても、多くの要素が関連し合っていて、誰をも納得させるような検証はできないだろうことも想像できる。

このような場合は、「変数を削ることができないか」と考える。要素を削る、もしくは固定するのだ。たとえば、「商品購買行動」ではあまりに広過ぎるので、商品分野を「デジタル家電」のみに絞る。それでも広ければ「デジカメ」「プリンタ」など、さらに検討の対象を絞り込む。こうすると変数がひとつ減る。次にSNSについても、「ミニブログ・ブログ・交流サイト」などにグルーピングする。

(強調箇所は引用者)

 

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ ― 知的生産の「シンプルな本質」

 

 

この「イシューからはじめよ」は、論点設計が明確であれば、生産性は100倍以上に高まる、という素晴らしいメッセージを世に広めた、いわば昨今の「生産性議論」の先駆けとなる名著ですね。

 

今回私が先輩から言われた「スパースモデリングを意識したら」という表現も、同じことを別の表現で言ったに過ぎないのかもしれません。

 

ただ、「しっかり論点設計しなさい」だと、表現として当たり前すぎて「はーい(知ってます)」みたいな気のない返事で右から左に通り過ぎてしまう。

 

先輩たるもの、わかりきった当たり前のことを後輩に伝える際に「スパース」なんていうキャッチーな、引っ掛かりのある表現を使うことも芸の一つなのかもしませんね!

 

表現力のレッスン

表現力のレッスン